多くの理系大学生は大学4年生になったら研究室に分属されますよね。
理系にとっての研究室配属はとても重要なもので、院に進学する場合、4年、M1、M2と3年間そこで過ごします。
また、研究室はコミュニティの狭い場所でもあります。
人間関係に苦労したり、そもそも研究室配属の段階で敗北してしまっては、1年間〜3年間したくもない研究をすることになるのです。
そのため、理系大学生にとって研究室配属は「大学入試以上に重要」だという人もいるくらいです。
よって、そんな大事な研究室争いに負けないためにも、後々病まないためにも、
今回は研究室に3年生のうちから通ってしまおう!という提案をします。
ここまで調子のいいことを言ってきましたが、
うちはGPAで研究室決まるしなぁ。
という方も中にはいらっしゃるでしょう。
とんでもない。3年生のうちからアクションを起こしてしまって問題ありません。
なぜそう言い切れるか、記事では解説していきます。
また、次のような方もいるでしょう。
特にこれといって行きたい研究室がない。
そういう方のために、研究室の決め方についてもアドバイスさせていただきます。
本記事の信頼性担保
この記事を書く僕は、都内国立大学の理系学部出身。
同大学の院試も合格しており、4年生時には、80日以上も連続で続く実験もこなし、卒論以外に報文を学会に投稿するなどしました。
わりと研究頑張っている方だと思うので、そういった立場から本記事を書きます。
なぜ大学3年生のうちから研究室に通うべきか
理由は2つあります。
受け身の人が多すぎる
4年生だけでは時間が足りなくなることがあります。
なぜなら、実験や調査を行うとしても、その分野で何が行われているのかを知っていないと実験や研究する内容を決められないからです。
さらには、調査や実験を行うにあたって事前に日時や実験内容などを決めて大学や省庁などの組織に申請を出さなくてはならない場合があります。
そして、今その分野での研究がどこまで進んでいるのかを知るためには、
①論文を読む。(もちろん、全文英語です。)
②その分野の専門家に話を聞きに行く。
などをする必要があり、逆算するとこれらのことを全て行うには、特に就活する人にとっては時間がありません。
配属前から研究室に行ったっていい
また、誰が配属前に研究室に行っては行けないと決めたのでしょうか。
行きたい研究室があって、そこが競争になりそうな時でさえ、すでに先生といつ、どこで、どんな実験を行うかを決めていたり、もうすでに研究を始めていたり、研究ノートを作っていたりなどできることがあります。
そして、配属前から行動していたら、先生側も採る学生のルールを変えてくれるかもしれません。さらに、周りの学生も『あいつにはかなわないな』となります。
つまり、GRP勝負しなくてオッケイになります。
私も当時は大学3年生で配属が決まっていないながらも5月からは毎週必ずゼミに参加していました。
そして、やる気のある教員はそんな積極的な学生を待っています。
大学3年生で行きたい研究室がない人はどうするか
もうすでに行きたい研究室が決まっている人はここは読まなくて結構です。
ここでは、まだ行きたい研究室が明確にない方を対象に志望研究室決定のためのアドバイスをします。
消去法で行きたくない研究室を消す
大学2、3年になることには学科の方から研究室紹介が行われ、所属する学科の中にある研究室のリストが手に入っていると思います。
ここで、研究内容と先生の性格から絶対に行きたくない研究室をまずはじめに×で消してしまいます。
残った研究室の中で順位をつける
この時点ですでに研究室の候補は5、6個になっているのではないでしょうか。
行ってもいい度が同レベルの研究室は同じ順位でいいです。
行ってもいい研究室ランキングトップ5を作ってみましょう。
ランキング上位から順に、アポを取っていく
行ってもいいランキングを元に、いますぐ先生にメールを送りましょう。
今メールを見返してみたところ、当時私は大学3年生4月の段階でメールを送っていました。
メールの題名と内容は次のようでいいでしょう。
研究室のアポメールの例
タイトル:○○先生の研究室にご訪問のお願い
内容:
○○先生
初めまして。
AA大学B学部CCC学科のDDDDと申します。この度は○○先生の研究室に興味を持ち、お話を聞かせていただきたと思い、メールさせていただきました。(簡単な自己紹介+なぜその研究室に興味を持ったかを簡潔に書く)
お忙しい中申し訳ありませんが、研究室訪問のお時間をいただけたらと思います。
○○先生のご都合よろしい日時を教えていただけないでしょうか。
AA大学B学部CCC学科
学籍番号xxx-xxx-xxx 氏名DDDD
研究室配属決定までの理想的ステップ
あなたが第1希望の研究室に入ることが決定するまでのプロセスをここに書きます。
少しずつ、進めていきましょう。
①行きたい研究室を決める
まずはテキトーでもOK。行ってみたら変わります。
②指導教員にメールする
=研究室見学、面談を申し込むということです。
③実際に面談する
その時、以下の点に注意しましょう。
- コアタイムの有無 ※何時から何時まで研究室にいなくてはならない
- 長期休暇中はどうなるか
- アルバイトはできるのか
- 就職組と院進学の割合は?
- 留年する人はいるのか ※毎年精神を病んで留年する人もいる
- 他の研究室の先生からの評判
- 先生はどれくらい忙しいか…有名だけれど忙しすぎて学生は放置、という先生も中にはいらっしゃいます。むしろその方がいい人もいるかもしれないので、そこは自分に合っているのか考えましょう。
- 先生はヒステリックではないか…中には講義ではやさしくても研究室ではヒステリックだったりする先生がいます。私の大学でもいて、先輩が留年してしまいました。その方いはく、『研究内容よりも先生と合うかの方が大事』だそうです。
以上の点に気をつけていたので、僕は希望の研究室にに入れました。
④感謝のメールを書く
その研究室を第一希望にするにせよ、しないにせよ、感謝のメールを書きましょう。
⑤研究室が合ってそうだったら次にゼミに参加させてもらう
逆に会っていなかったな、と思う方はこの時点でそのことが知れてラッキーです。別の研究室にアポを取ってみましょう。
何回とってもダメということはありません。
何度でもいいますが、研究内容と同じくらい「先生と性格が合うか」が大切です。
研究室の指導教員と気が合わない場合、結構地獄です
僕は手は抜かないけど、人としては理解のある指導教員だったのでよかったのですが、他の研究室の先輩なんかは、休学したり、退学したり、包丁持ってたり、精神内科に行ったり、2年間来なかったりなど、闇が深かったです。
参考に、「【闇】理系の研究室は、マジでつらいですよ【資産にならない労働】」とか別ページで開いてみてください。
⑥合う研究室を見つけたら、毎週のゼミに参加させてもらおう
自分の履修している講義とバッティングしていなかったら、先生に交渉して毎週研究室のゼミに参加させてもらいましょう。
すると、名前を先輩たちにも覚えてもらったり、お昼に一緒に行くことになってさらなる内部事情を知れたりします。何回もいきましょう。
また、履修している講義をバッティングしているよ〜という方も1、2回くらい講義をブッチしてゼミに参加してみましょう。
一度もゼミに参加せず研究室を決めるのは危険です。
私の場合、2年生の頃から行こうと思っていた研究室はゼミを見て『雰囲気が違うな』と感じて止めました。先輩たちの雰囲気や研究内容がわかるためゼミの参加は必須といっておきます。
おわりに
今回は、理系大学生が配属前から研究室に行くべき理由を書いてみました。
理系大学にとって学生生活後半を彩る運命の分かれ道がこの研究室配属です。
4年生では基本講義はなく、ひたすらこの組織に所属するのですからね。
この記事を読んでくださった皆さんは積極的なアクションにより、ぜひとも自分の一番行きたい研究室を見つけ、そして、その研究室の配属を決定できることを祈っています。
悲報:研究室は病みます
これは追記するか迷ったのですが、事実なので書きます。
研究室は、精神を病む人が多いです。
とくに、ゆるくない研究室で、かつ生活費を自分で稼がないといけない学生が病みやすく、僕も一時パニック障害になりました。
※先輩では、女の先輩でも包丁持ったり、3日風呂に入らなかったり、1ヶ月大学来なかったりしてる人もいます
というわけで、時間とお金の余裕がないと圧倒的に病むので、僕はリモートワークで稼ぐスキルを2年生のうちにつけることをお勧めします。
就活にも繋がるリモートスキルは、ライティングとプログラミング
WEBライティング(企業の依頼でネット上の記事を書く)かプログラミング(WEBサイトを作る)が稼げるし、スキルとして就活の幅も広げてくれます。
事実、僕はリモートで稼げるスキルがあったので、パソコン1台で月6〜15万円ほど稼ぎ、生活できました。
長い目で見ると圧倒的にプログラミングの方が稼げる(失業しても余裕で転職できるし、独立もできる)のですが、短期的にはライティングに軍杯が上がります。
下記2記事を合わせてご覧になってください。
» 大学生がプログラミングすると、就職先が広がります【最強のスキル】
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